弊社の支援した技術の一部を承諾を得た上で掲載します。いずれの論文でも謝辞(Acknowledgement)にて代表である猪俣充央が紹介されています。
Deep Learning–based Angiogram Generation Model for Cerebral Angiography without Misregistration Artifacts
掲載ジャーナル
Radiology
概要
デジタル減算血管撮影(DSA)の画質を向上させる深層学習モデルの開発をサポートしました。このモデルは、動的血管撮影画像から直接、DSAに類似した脳血管画像を生成することを目的としており、患者の動きによるミスレジストレーションアーティファクトを解消します。2019年1月から4月にかけて収集された画像ペアを用いた後方視的な研究において、深層学習モデルは訓練、検証、外部テストデータセットで量的にも視覚的にも評価され、高い信号対雑音比(PSNR)と構造類似性指標(SSIM)を記録しました。その結果、深層学習モデルは臨床的に有用で、重要なアーティファクトがない脳血管画像を提供することが示されました。
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Training, Validation, and Test of Deep Learning Models for Classification of Receptor Expressions in Breast Cancers From Mammograms
掲載ジャーナル
Journal of Clinical Oncology: Precision Oncology
概要
乳がんの分子サブタイプを特定するための深層学習モデルの開発を支援しました。このモデルは、マンモグラムからエストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PgR)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)の表現を識別する能力を持ちます。2006年から2017年に診断された患者のマンモグラムを用いて、開発データセットとテストデータセットが生成され、モデルは5倍のクロスバリデーションでトレーニングと検証が行われました。独立したテストデータセットでの受容体ごとの曲線下面積(AUC)は、ER、PgR、HER2それぞれで有望な結果を示しました。この非侵襲的アプローチによる乳がんの分類予測には、患者にとっての付加価値があります。弊社のAI技術は、このような診断サポートツールの作成に寄与し、医療分野におけるAIの可能性を拡張しました。
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Development and validation of a deep learning model for detection of breast cancers in mammography from multi-institutional datasets
掲載ジャーナル
PLOS One
概要
弊社は、マンモグラフィーにおける乳がんの検出を目的とした先進的な深層学習モデルの開発と検証を支援しました。2006年から2017年にかけて大阪市立大学病院とMedcity21クリニックで収集されたマンモグラムを使用し、RetinaNetを含むDLベースのモデルを訓練・検証するために、病院の開発データセットおよびデジタルスクリーニングマンモグラフィーデータベース(DDSM)を用いました。このモデルは、外部テストデータセットでの検証において、全てのがんを非常に低い平均偽陽性指標(mFPI)で検出し、両テストデータセットで部分的な曲線下面積(AUC)0.93を達成しました。弊社の深層学習モデルは、乳がん診断の向上に貢献する可能性を示しました。
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